prose

unis.

「ピックは73ミリがいいな、ぺらぺらなのは飛んでっちゃうし、分厚いのは弦に負けちゃうし」って言いながら、君はエフ・サス・フォーをじゃらりする。 そういえばこの前買ったアルバムはこのコードからはじまるんだったっけ、でも上手にそのイントロが思い出…

午後のスコール

がらりとベッドの下からマニキュアボックスを引っ張りだす。そういえばもう前に爪を塗ったときから2週間も経っているんでした。こんな風に私のお洒落はいつも爪が甘い。お洒落さんといわれることを一通りやってはみるけれど、同じようにお洒落の一貫で鬱も…

煙が目に染みる

ごろりと寝転んで「ごめんなさい」と君は言った。 「ごめんなさい、でもわたし、あなたが嫌いなの。心の底から嫌いなの」それからばつが悪そうに口元だけで笑って、「真顔でごめんね、冗談じゃなくてごめん」。 「気にしないでくれ、君が吸う煙草は重くてど…