2009-01-01から1年間の記事一覧

絶望、革命、ミントブルー

意識がクリアになってきた。とんでた。気分悪い 浴槽の曇った鏡を見ながら腹を抱えて笑う非社会的な少年曰く「僕、世界、破壊」鏡の曇ってるのが三通りの角度からひとに見えるなんてクレイジーな僕! 気違いが嬉しくて少年は浴槽に頭を打ち付け続けた「水が…

ハッピーなあばずれと ヒッピーでろくでなし ラッキー、ベイビー、トリッキー☆ 動機「水色のお薬ごっくん、もう効かなくて」 ハッピーはすりばち ヒッピーはすりこぎ 回転、回転、回転◎ 主張「その粉末をこれで、鼻から吸収するの」 ハッピーは効かなくて ヒ…

晩夏ガール

見上げた夏空は腹が立つほど気持ちが良い。入道雲に穴をあけようと思って銃を撃つまねをする。バーン。びくともしない入道雲は、そうね、夏だからなのね。夏は嫌い。暑くて暑くて気持ち悪くて、頭うだっちゃってしにたくなるから。ひとり部屋にこもってしぬ…

パペット

掻き抱いて、掴み取ったシーツにチルアウト 僕らが生きた世界はゆがんでゆく (言うまでもないことだね) 依存性の強い君はさながらアルコール 甲斐性はある僕は君をシーツでくるむ。くるんでゆく 君というアルコールで、消毒 (言われてみれば当たり前だね…

焦点

その日、彼女はついに珈琲に口を付けなかった 僕は滑らかな白のマグに付く口紅が好きだ、気づかれぬようそっとそれを親指で拭う仕草含め。 今日はそれが見られないのかと残念な気持ちをビー玉のように持て余していた 「あなたが好きなのは、」 彼女は僕に口…

彼女は夜を迷わず選んだ、夏至も通り越して短くなる一方の夜を。 いやそれはわからないはなしだ、日本に彼女がいるとは限らない。早計だったね謝る。 彼女の名前は涙と言う、よく泣くからとか在り来たりな理由でそうなった。つまりこれはいわゆる通称だ。 涙…

「明日は来ないわもう二度と」

元彼相手に売春する少女は 彼氏を殺して過去に生きた 過去に生きた 元彼に抱かれ その元彼女とキスをし その元彼に抱かれ その元彼女とキスをし その元彼に抱かれ 過去に遡るたび少女は忘れていった 進行方向ワカンナイ 伸びる度に髪は切った 手首を切る度胸…

水の遣りすぎ

「ねえ、手え出して」 「ん」 「んーん」 「手だよ」 青年の手を取って無理やり指を絡めてから、少女は満足げにチュッパチャプスをぺろりした 青年は煙草を吸い、少女は真似て飴を舐める 「手え冷たいね」 「冷え症なの」 そっちかあ、と少女は思うのだけど…

すくらっちが みずにとけ とける どろりと とろける どようびの そうちょうの てつやあけの しらじらしいこと つくろう しようずみ もえないごみ しゅうしゅう の であること ということ ってねってね もくもくれん が もくれんにかえった ので おやすみのじ…

この世はまるで死体だらけでやりきれないね みんないづれ死体になるし、みんなまだ死体になっていないだけのはなしなのよ彼女は泣いて僕の目の前で手首を隠したのはフェイク セックスのときに見えた太股の傷が僕と彼女のリアル 愛してくれないの? アボカド…

00時12分の電車を待ちながら、生まれて初めてキャラメル味のチュッパチャプスを舐める。 裸になったわたしをペンライトが突き刺した。 その白すぎる光ともいえない切っ先に指を伸ばして、掴めない事実を何度も何度も確かめていたんだ。 確かめていたんだ、泣…

浴場で欲情

笑いながら金魚を熱湯に放した まるで経血のように緩やかな赤が線を引いて、加虐欲求はにわかに満たされる ハロー世界 ぼくはきみを殺したい ぼくはきみを殺したい

酷く残酷な気持ちだった 虹をミシン目に沿って七等分 赤の弧を手首にはわせて自傷のふり 紫の弧を首にはわせて首吊りあそび 緑の弧を体にからめてわたしは人じゃないなにかになる 酷く残酷な気持ちだったので 擦れ違う男に黄色の先端を向けて叫んだ 「あたし…

泣くほどトンネルは長く暗く、断線したヘッドフォンから特殊な位置に配置されたギターだけが耳障りに鳴っている。 汚して 震える声で、彼女確かにそういった いちばん綺麗なところに連れて行って もう声は震えてなくて ぼくは彼女の手を取って走り抜けようと…

手首は女性の命です アクセサリーとしての切り傷、あれには感心しません 手首は女性の命です 優しくしなやかに白く在れ 雪のように融けるまで あらゆる誘惑から守って下さい 手首はあなたの命です

些細なお知らせ

どんな言葉も気軽に吐き出せるようにと、 吐き出し口を求めるために開設したブログだったのですが、なんだか最近うまく言葉が出ない あまりに拙すぎるので少し控えようと思います 目をつぶってキーボードに意識を研ぎ澄ませて書く詩。支離滅裂な詩ともつかな…

かぐや

赤ん坊を拾ったの、女子。或る晴れた日の散歩道で。 美人の面影はないけれど愛嬌のあるまるい一重瞼の瞳で、赤ん坊は私を見ていた。赤いセーターを着て、見上げてくるその子を抱き上げると、彼女は嬉しげに目をぴかぴかさせて手足をじたばたと動かしたの。生…

重ねる

そのとき、遥か遠くのほうで叫んでいた言葉を、ばかだねぼくは、わすれてしまったんだ。 あのこはジップアップのお洋服を着ていてさ、そうだ、ファスナーがどうとか聴いた気がする。 でもわすれてしまったんだ。 こどもはそれからジップアップをてっぺんまで…