2012-01-01から1年間の記事一覧

存分に育てば

そこにあるのは美しい肉、肉を束ねた赤い花。苦悶に歪んだ血が沸いて、捻れた頭で笑っている。 あなたほど残虐な子どもには初めて触りました。 花瓶を高くかざして、光が射す、脳まで刺す。そのまま打ち付けて、乱暴に歌い流す。 あなたほど残虐な感情が初め…

16:44

芽吹く肉が夢見る湿度の末路、口を開けば入る水。塩分は違うところにあります、搾り取りつぐみきる。鏡の縁が光るだけ、光るだけです。 天使が三匹もつれあってるね、そうでしょママ。悪魔が三頭抱き合ってるね、違うのパパ。 お嬢様、ランデヴーはいつにな…

路地裏でキスがしたい

キスがしたいな、と彼女は思った。饒舌に語るその舌の動き、わたしの口のなかで起きてもおかしくないし、唇は綺麗なんだもん。重ねたくなったって不自然じゃないよね。とても自然な衝動、ただキスがしたいってそれだけ。酔ってるし、おかしくない。店を出た…

Twitterで書いたもの

Twitterの診断メーカーで遊んだものがいくつか出てきたので、まだマシなものをいくつか。 『「仕方なく、指を握り締める」キーワードは「最後」』です。 http://t.co/gCQevBx 「そのかわりに」、そう言ってすっと差し出された小指はあんまりに社交辞令じみて…

収まらない妄想が現実をいつも嘲笑う

数えきれる程度の哀しみで 空をトンだ女の子の話だよ 追いきれる程度の変拍子で 脳からぶら下がる藤の花よ 妄想で惨殺した神様の死体の肢体の舌の下に隠されていたから気付かなかったのよ人間たち。 具現化されるほどに逞しく育った健やかなる妄想で惨殺され…

手紙

ここに重なる色彩の計画にもなにも感じなくなってきて、「落下まで3秒だ」本当は宙ぶらりんで静止している。わたしは嘘を重ねた、それは僅かに色付いていた。 どうも空が不穏なのは、季節の所為だと笑って切り落とした。そこには重大な、見過ごしてはいけな…

遠くまで投げられないの

このように世界は定められ、右向け右で動いています。哀しくも求め合っては遠くに手を伸ばし、掴めない星屑を見るも無惨に砕いては「ひとつも残りはしないのよ」意味ありげな視線はイミテーションだからちゃんちゃらおかしいね。そう女の子が女の子を笑う無…