赤いスカーフの純情

真一文字が少しずつほどけて三日月になった

歯触りのいいクッキーより優しいきみの笑み

粘膜に触れて甘くとけたよ



唇が欲しい一瞬前、春一番でカーテンが翻って

きみがその中に消えたから。

この恋は実らないって、同じく翻ったセーラー服の襟が囁いたのが聞こえた



うん、わたしもそう思う