レディガール


アタシの恋はどうしてかいつも上手く行かなくて、というか可愛げがない。あーあ、ひとつかふたつ、みつよつ上の人が良いなあ、或いはダンディなおじさま。ななつ上とか絶妙に世代が合わないし、なんだか怖い。もっと恋煩いで身を焦がすような恋愛がしたいのに、やってはまって付き合って一気におじゃん、可愛げがまるでない。むずむず告白のタイミングをはかったりしたい。ああ上手く行かない。ウマクイカナイ。あ、テクマクマヤコンみたいでいいかも、テクマクマヤコン・ウマクイカナイ!

ばかかアタシは、意味が分からない。まァこれぐらいやきもきしているというわけだ…ってなにその体の良いまとめ。さんざ喚いたのが馬鹿らしい。ジューダイ女子と恋は、身を焦がすよな恋は切っても切れない関係なのに、どうしてアタシはいつもいきなり所帯地味てしまうのだろう。若さが足りていない。ワカサガタリテイナイ。あーこれはいまいちだな。イマイチダナ。そういえば今市に住んでる奴元気かなァ。なんて親父ギャグのいけてないジューダイ女子はアタシ。

ごろごろしながらワイド版の漫画をめくる。黄ばみ始めた紙の上ではジューダイ女子が悩んでいた。男に焦がれて泣き濡れる、友達の彼氏にはまってしまう、帰り道にそっと手を繋ぐ、キスをする傷をつくる。アタシにはない要素ばかりを抽出したみたいで腹立たしい。アタシもこういう普通の恋愛がしたいなァ、なんか現実的なのが。ジューダイ女子のリアルが。二十代女性ならこれもいいけど、ジューダイ女子としては失格。目と目があってちりちりするようなのがいい。かぁーいい少女趣味のアタシ。

夢見てもいいけど夢見悪いし、あーなんだかんだゆってアタシはこんな感じなんだろう。神様神様アタシに痛いくらいの恋慕をください!





ストロベリーショートケイクスの鈴木さんみたいだ)